法人税の勉強をしてて感じるのは、税法独自の分かりにくい用語がけっこうあるなぁということだ。
前もって理解しておかないと、本を読んでても腑に落ちない箇所がたくさん出てくる。
今回はそういった税法用語についておさらいをする。
・損金経理
法人税の本を読んでると頻繁に出てくる用語である。
損金算入に際して損金経理が条件である、なんてフレーズがしばしば登場してくるが、これは会計上、損益計算書作成において費用または損失として処理したことを意味している。
例えば、減価償却費は会計上費用計上してないと、法人税法で損金経理が認められている項目であっても、損金経理することができないということである。
損金算入できない、というのは税額計算で不利になってしまうことになるのだ!
ここでまとめておくと、
「損金経理」とは、法人がその確定した決算において、費用または損失として経理することを意味している。
損金経理が条件のものは、経理を忘れてはならない!
・確定決算
確定決算とか確定した決算なんてのもよく登場してくる単語だ。
仕事で月末にお客さんに商品を販売したりすると、「うちは今月決算だから売上あげんの忘れんなよ!」と言われたりする。
まるで私が忘れるんじゃないかと疑われているようで、失礼極まりない感じだが、決算というと事業年度最終日をイメージする人が多いと思う。
これが法人税ではそうではない。
会社(株式会社)は株主総会を開催しないといけないと会社法に定められている。
私は株式取引しているが、定時株主総会招集通知が自宅に送られてくる。
一度も参加したことはないが、私のような一介の会社員でも株主ならばその開催を通知しないといけない、まさに会社の最高機関である。
そこでの決定は会社の取締役達に対してすら拘束力がある。
そのとても重要な株主総会の承認を受けた決算を確定決算または確定した決算というのである。
・係る
「かかる」と読むが、これも頻繁に現れる。
消費税法でいうと仕入れに係る消費税額の控除という言い方をする。
これは、仕入れに関する消費税額の控除とだいたい同じ意味だが、「関する」だとより広い意味がある。
仕入れ自体でなく、仕入れについての消費税額の控除、ということになるため、仕入れ予定や仕入実績なども含まれてしまう。
「係る」だと仕入れの関係代名詞で、仕入れ自体を表現するのである。
関係代名詞だなんて英語みたいやね~
他にも多種多様な税法用語が出てくるが、特に紛らわしくてインパクトがあるのは上の3つかな。