コロナウイルスの影響で個人消費が大きく落ち込んでいる。
私の仕事に関していえば、お客さん(仲卸業者など)のお客さんである飲食店が、コロナの影響で壊滅的な打撃を受けている。
飲食店は娯楽産業で、無いと寂しいし退屈だが、生きていくのに必須というわけじゃなかったということなのだろう。
国も同じ考えなのか、店内飲食に関しては消費税の軽減税率の適用が無い。
ところで消費税は消費に負担をもとめる税金だが、消費という性格にあわないものや、政策的に課税が適当でないものは、非課税としている。
前者の例だと土地の譲渡や貸付けがその代表だ。土地は消費できないということらしい。
後者は社会保険医療や住宅の貸付けが該当する。一般国民に過大な負担をしないという趣旨のようだ。
土地が消費できないのは、使っても無くならないということみたいだが、それなら消費するとはどういうことを指すのだろう。
そもそも消費とは、欲求を満たすための財・サービスの消耗を指す。
土地以外に株式など有価証券の売買も消費非課税だが、こちらも使っても無くならないということみたいだ。
消費すると一口に言っても、消費には4つの分類がある。
⒈ 記号消費
⒉ 機能消費
⒊ 快楽的消費
⒋ 顕示的消費
2~4は比較的イメージしやすい。
機能消費は生きるため、生活するための消費だ。人が人として機能するための消費といえそうだ。
快楽的消費は消費そのものが目的の消費だ。買い物が趣味というのはこれに相当するのかもしれない。
顕示的消費は自分のすごさを見せつけるための消費だ。金持ちが必要以上の大豪邸を建てることがこれに当てはまる。
さて記号消費である。
簡単に言うと、その商品の性能や機能を超えた部分、独特なデザインとか色とかその人にとって価値があると認められるものへの消費のようだ。
もうこれ以上欲しいモノが無いとき、人のココロに発生してくるイメージだろうか。
現在の日本は自粛モード真っ盛りだ。こういう中での消費は機能消費だけになりがちだが、それだけではみんな心が病んでしまうだろう。
こんなとき記号消費を喚起する商品はヒットする可能性がありそうだ。
消費が無いと社会が成り立たないが、過剰な消費は逆に害悪になる。(自然破壊や資源枯渇とか)
消費税を思い切りポジティブにとらえると、人々の欲望を制御する役目があるといえる。