給与所得とは、俸給、給料、賃金、歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与に係る所得をいう。
理論マスターに出てくる給与所得の意義である。
俸給・・・国家公務員がもらう
給料・・・正社員がもらう
賃金・・・アルバイト・パートなどがもらう
歳費・・・国会議員がもらう
賞与・・・ボーナス!
給料と賃金は私のイメージであるが、今回はその後に続くこれらの性質を有する給与に注目していきたい。
そもそも所得税において所得が発生するということは、現金を得るだけでなく現金以外のモノや権利を得ることも含まれる。この考え方を「包括的所得概念」という。
この考え方だと、会社から支給される交通費、出張手当、制服なども給与となる。(ただし非課税とされている)
またある条件を満たした新株予約権(ストック・オプション)の権利行使をして、自社株式を取得したことも給与となる。(取得段階では非課税。その後売却して利益出たら譲渡所得課税)
さらに通常の月給では労働基準法で認められてないが、賞与(ボーナス)を現物支給することも考えられる。(家とかもらえたら嬉しいかな)
私がボーナスで時価5千万円の中古マンションを支給されたと仮定して、給与所得について検討したい。
給与所得の金額は、
給与等収入金額(いわゆる額面金額)-給与所得控除額=残額
上記計算式の残額が相当する。
残額から源泉徴収税額と社会保険料を差し引いた部分が手取り金額だ。(一番関心のある部分だ。)
さて、私がマンションを受け取ったとして、その後の固定資産税等の維持管理費は自分負担としても、支給時の税金と社会保険をどうするかが問題だ。
時価5千万円ともなると所得税が異様に高くなり(翌年の住民税も)、マンションの金額が計算式の額面部分(収入金額)だとすると、もらう側の負担も強烈だ。社会保険も天引きでないから自分で現金を用意して会社に出さないといけなくなる。
ここはやはり手取り部分がマンション時価で、給料の額面金額はグロスアップ計算(逆算)して求めるのがベターだろう。